Projects
Life SciencesDiabetic Nephropathy Project
LeaderGraduate School of Biomedical Engineering, Tohoku University, ABE Takaaki, Professor
Project Objective
全国の糖尿病患者は、約1,000万人いる。
糖尿病の合併症の1つに、糖尿病性腎症がある。
糖尿病性腎症が重症化すると、人工透析が必要となり、新規透析患者の約4割が糖尿病性腎症由来である。
本Projectsの目的は、下記の研究成果を社会実装することで、糖尿病性腎症の重症化を予防することにある。
Research Work
- 遺伝子改変動物や糖尿病性腎症モデル動物、臨床現場の糖尿病患者にて研究を進め、腸内細菌が産生に関わるフェニル硫酸(PS)が、糖尿病性腎症の原因物質の1つであり、かつ糖尿病性腎症増悪の予測因子【診断マーカー】であることを発見した。
【Nature Communications (2019) 10:1835】 - PS産生に重要な役割を果たす腸内細菌が持つ酵素チロシン・フェノールリアーゼ(TPL)が糖尿病性腎症の新たな治療法・予防法開発のターゲットとなり得る。
【医薬品 / 機能性食品】 - 糖尿病性腎症の治療・予防には、診断マーカーである PS測定、その原料となる摂取タンパク質の栄養指導、プレバイオティクス・プロバイオティクスによる腸内細菌叢のコントロール、TPL阻害剤の使用など、異なる治療法を組み合わせてPSを低減させることが不可欠である。