プロジェクト
マテリアルサイエンス分野ナノ材料の界面・構造制御プロセスサイエンスプロジェクト
責任者東北大学 材料科学高等研究所 阿尻 雅文 教授
プロジェクトの目的
ナノ材料の活用領域は、エレクトロニクス、触媒、エネルギー、医療まで様々な分野に至っており、その世界市場規模は成長を続けている。
しかし活発な応用研究とは裏腹に、ナノ材料の実用例は決して多くない。その要因の多くが、ナノ材料をハンドリングし構造化するプロセス技術の欠落にある。
そこで本プロジェクトでは、ナノ材料の社会実装障壁である、プロセス時の分散・凝集・配列などの構造制御課題を、表面・界面設計により解決する。さらにプロセス-構造-物性・機能相関を解明し、ナノ材料製品の超高速開発基盤を構築する。
研究内容の説明
【1】 プロセスサイエンス構築に向けて
ナノ材料を擬似分子として扱う、ナノ材料の化学工学熱力学を世界に先駆けて確立する。
相平衡推算、物性推算に基づくナノ材料の単位操作(反応、混合、分離、塗布、乾燥等)プロセスを体系化し、ナノ材料の機能を最大化するマルチスケール構造制御を実現する。
【2】 社会実装に向けて
本研究で蓄積したデータ・設計情報と共に探索試験/高速解析/計算科学の場を提供するコンソーシアムを設立する。
コンソーシアムでは、賛同企業間の垂直連携を支援し、プロセスサイエンスの活用によるナノ材料製品の速やかな社会実装を促進する。
本プロジェクトは【文部科学省】材料の社会実装に向けたプロセスサイエンス構築事業(Materealize)に採択されたナノ材料の界面・構造制御プロセスサイエンスPJ(実施予定期間:2019年~2025年)と連携、協働し、成果の事業化、社会実装を目指しています。